展示会期 | 2010年01月18日[火]〜01月30日[土] |
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開廊時間 | 12:00―19:00(日曜祝日休廊) |
展示作家 | 古川流雄 |
絵画の受肉としての物体化、立体化という直観の具現化において私が為そうとした、つくろうとしたのは、形でも量でもない部分部分のうねり、木々の葉の茂りのような、波のような表現であった。全体的な形でも、形と形の関係でもないあらわれ。それをつくりだすために最終的に選択されたのは布と樹脂であった。
布とその襞は、視覚芸術においてギリシャ時代から続く重要な表現手段、モチーフであり続け、日本の仏教美術にさえも行き着くものである。ロマネスク、ゴシック、ルネッサンス、バロックと連綿と続くその伝統もセザンヌ、マティスで途切れるようだ。その豊かな古い伝統をあらたなかたちで復活させたい。
2007年の制作で、それまでのようにメタリックにはしない、透明なままの樹脂と布の持つ色彩による制作が始まった。布に樹脂が浸透することで、布の持つ色でも樹脂の色でもない、立体としての制作プロセスとも一体化した色彩があらわれることになった。
ヨーロッパ中世14世紀の音楽、アルスノヴァArs Nova(新芸術)におけるカウンターテナーの響き、その暗闇から続く陰りをたたえた透明さのような、静かなよろこび、恩寵としか言いようのないよろこびとしての色彩をこそ目指したいと思う。
Profile
1955年 千葉県生まれ
1980年 東京藝術大学美術学部油画科卒業
1982年 東京藝術大学大学院美術研究科修了
Solo Exhibitions
’81,’82 ギャラリー山口
1983年 作家自宅(千葉県市川)
’84,’86 ギャラリー山口
’87,’90,’92 エスェズギャラリー(現:島田画廊)(東京)
1993年 ギャラリーαM(東京)
1994年 かわさきIBM市民文化ギャラリー「さまざまな眼65」(川崎)
2010年 「古川流雄展」旭ミサワホーム MISAWAギャラリー(千葉)
2014年 「ふたぎれ」 void+ (東京)
Group Exhibitions
1983年 第19回今日の作家展「内面化される構造」横浜市民ギャラリー(横浜)
1984年 現在美術の現在「内面化される構造2」セントラル美術館(東京)
1990年 モダニズムの三角測量-PART2「面の変容」ギャラリー古川(東京)
2010年 「音・色・かたちのポリフォニーVol.3」スタジオSK(東京)
2011年 阿佐ヶ谷美術専門学校スタッフ展「きらめく星座」第2回
Vision’s Exhibitions
2005年 古川流雄展「声」
2006年 第1回 アートに共感して Art in Sympathy 展 2nd.
2006年 第2回 アートに共感して Art in Sympathy 展
2007年 暗がりに響く声
2010年 よろこび Bliss
2012年 古川流雄個展「午後に見る夢」
2015年 古川流雄個展「正午の灼熱、午後の焦熱」
人形町ヴィジョンズ
〒103-0012東京都中央区日本橋堀留町2-2-9ASビル1F
東京メトロ日比谷線・都営地下鉄浅草線《人形町駅》A4・A5出口徒歩5分
03-3808-1873/ お問い合わせ
開廊時間:12:00〜19:00
休廊日:日曜祝祭日休廊
*開廊時間・休廊日は展示によって変更あり