盆栽　映画館 – _BONSAI CINEMA –

風のそよぎが樹々の葉を揺らし、きらめかせるがごとく、水はいにしえからの塵を洗い流し、私の想像力と言う土壌に新たな道を切り開く。
私は誤解される危険を承知で「盆栽」と「映画館」という言葉を組み合わせた。
作品中、物語は特定の状況ごとに分割され、毎回異なった順序で上演されるのだが、その自然な分割方法を作り出そうとする自分の姿勢をこの題名で表現したつもりだ。 この上演順序はイタリアの数学者フィボナッチによる自然数の数列（「黄金らせん」とも呼ばれている）の構造にもとづいている。

作品のビデオは自然を精神の一つの次元として扱っており、その中に描かれている状況の不条理さはこの言葉を限定された意味から解放することを目的としている。
これらさまざまな状況を記録し提供することがインスタレーションの主な目的である。
作品中、イメージはある特定の考えの表出としてではなく、イメージ全体を表出する構造体として捉えられており、その構造を拡張することでメッセージ内容を絞り込んでいる。

Michal Marencik, Tokyo, 2009
(Translated by Mr.Osamu Kaneko)

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