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古川流雄展「声」

2005年11月1日(火)~11月19日(土)
open:
12:30-19:00 日曜日休み 11月3日開場


アトリエに向かって走らせる車から見る丘の連なり、それは丘とも言えないほど低
く、今ではあまり手を入れられることもなく木や草が茂り自ら形を成して見飽きるこ
とがない。あちらこちらに点在する屋敷林もまた魅力的である。子供の頃に木登りを
し、時には幹にできたウロに潜り込んで遊んだのはそのような木森(*)を成す椎の
古木であった。

昨年亡くした祖父、母、義母の記憶は姿、形よりも声である。声は記憶と言うよ
りも生々しく身近に、そこここに残り聞こえてくる。

作品を制作しながら、作品において成立しつつあるイメージ、感情に重なるのは
見慣れた丘や屋敷林の姿、椎の木のにおいや木肌の感触の記憶であり、亡くした者の
声である。

それは、そこに在る。


*きもり。田舎の言葉で複数の木によって形成された茂みのこと。庭のような規模で
も森のような規模の場合でも使う言葉。


「声」
2005年

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