きむらかおりはこれまで、色面や線などの重なりと「ずれ」を主要な方法として絵画を描いてきた。
連続性を中断させられた色面や線が、ほかのそれらと重なりながらずれるとき、ある空間が現れる。
次々に落ちてくる雪や雨を見上げているときの、水滴や雪片の重なりとずれとが織りあげる空気の模様を想いおこしてみたい。
空間的な重なりと「ずれ」による表現だ。
今回は、空間的な重なりと「ずれ」に時間的な重なりと「ずれ」、すなわち遅延が生まれている。
たゆたう中国の黄河に、花が散り風が流れている風景を見ているかのような幻視にとらえられてしまう。
どうしてだろうか。
色面や色片が散ったり途切れたりして、揺れて漂いながら流れていくからだろう。
それが空間の操作から現れてくる遅延の効果である。
早見堯
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「きむらかおり展」
2012年2月28日(火)〜3月10日(土)
12:00〜19:00(日曜休廊、最終日16時まで)
http://visions.jp/exb/002/kimurakaori/index.html

